沢登り:渡渉

■渡る?渡らない?それって大問題■

沢での渡渉方法についてまとめてみた。

渡渉しなければならなくなったとき一番肝心なことは、
冷静に流れと地形を観察すること。
渡るか、待つか、より条件の良い場所はないか?
じっくり観察し考えよう。

前のパーティーが渡ったからといって、
自分たちが全員安全に流れを渡れる保証はない。
パーティーの力量は違うし、流れの状況だって刻々変化する。
流れが落ち着くのを待つという選択肢だってある。

バスの時間に間に合わない、帰宅が遅れるなどの理由で、
無謀な渡渉をしたために死亡事故を起こしてしまった、
そんな事例は枚挙にいとまがない。
パーティーの安全はリーダーの判断にかかっている。

1. 一般的注意
(1)ザックのウエストベルトは解放する。
  流されたときにザックが身体の動きを妨げるのを防ぐためだ。
  また、ザックを肩から外し浮きとして使える可能性も増す。
(2)ストックなどを上流側につき支えにする。
(3)身体を20-30度ほど上流側に向け、
   狭い歩幅のすり足で沢底を探りながら、転倒しないよう
   バランスをとって注意深く進む。
(4)深さが膝を越す場合、流れの速さによっては非常に危険である。
(5)岸の近く、中央部、流れの中の岩の周囲など、
   沢の深さと流れの速さは一様でない。
(6)危険を感じたらすぐ引き返す。

2. ひとりで渡渉
流された場合、救助される確率が極めて低くなるので、
一段階安全側にたって慎重に判断する。

ひとりで渡渉
ひとりで渡渉

3. スクラム渡渉
(1)肩を組む、あるいは互いに腕を回してザックの肩ベルトを握り合う。
  (120cmのソウンスリングで腰用の簡易ハーネスを作って装着し、
   お互いの腰に手を回しハーネスを掴んても良い。)
(2)女性、身長の低い者、体重の軽い者を下流側に配置する。
(3)号令を掛け合い足並みを揃える。
(4)3人の場合、
   3人目はスクラムを組んだ2人の背後に位置するとより安定する。

2人でスクラム渡渉
3人でスクラム渡渉

3人でスクラム渡渉
3人でスクラム渡渉

3. 三角法
(1)上流側の岩や立ち木にロープの一端を固定する。
   人がアンカーになってもよい。
(2)最初に渡渉する者は安全環付きカラビナとムンターヒッチで
   ロープをハーネスに連結する。
(3)下流に位置する者がロープの他の一端を持ち、
   渡渉する者の動きに合わせロープをスムーズに送る。
(4)渡渉する者は懸垂下降の要領で上流側のロープに体重を預けながら、
   バランスをとって流れを渡る。
(5)渡渉する者が流された場合、
   下流でロープを保持している者は、ロープを引きながら下流に走り
   流された者を岸に引き寄せる。
(6)先頭が渡り終えたら図のようにロープを固定し、
   残りの者は安全環付きカラビナを介しロープにスリングを掛けて
   セルフビレイをとりロープの下流側を渡る。
(7)最後の者は、先頭と同じ方法で渡る。沢幅がロープ長の1/2より狭ければ、
   ロープを支点で折り返して2重にし、渡渉後ロープの一端を引いて回収
   する。懸垂下降のロープ回収の要領だ。

三角法

三角法

ロープを流れに固定

ロープを流れに固定

by まるめの

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