浅草岳

■来年こそヒメサユリ■

浅草岳へ向かって独り車を走らせた。
いつかヒメサユリを愛でに。
そう思っていたのだがチャンスは都合よく巡って来ない。
今年もヒメサユリの季節はとうに過ぎてしまった。
といって紅葉には随分早い。

九十九折れの国道を辿り7時前に六十里越トンネルに着いた。
すでに陽は高いがトンネル前の広場は森閑として、
片隅に公衆電話ボックスがポツンと置かれていた。
山奥に場違いな電話ボックス。
電話すれば異界へ誘うタクシーがトンネルから出てきそうだ。

登山口
登山口

藪が被った道を覚悟していたが登山道はとてもよく踏まれていた。
急登は出だしだけで間もなく緩やかに山腹を巻き登り、
幾本か小沢を渡ると六十里越峠へ達した。

六十里越。
実際の距離は六里(約24km)でありながら、
一里が十里にも感じられるほど険しい峠道。
これが六十里越の名の由来らしい。

かつて参勤交代の行列が往来したといわれる峠だが
全く展望はなくゆっくり腰をおろす広場もなかった。
会津へ下る踏み跡は草深く訪れる人は稀の様子だ。
毛猛山への稜線は濃い藪尾根である。

六十里越峠
六十里越峠

樹林の中を200mほど登ると忽然と尾根が開け電波反射塔が現れた。
刈り払われた草原に衛兵の如く屹立する巨大な人工物。
シュールな光景だ。
道がよく踏まれているのは、塔の保守のためのようだ。

電波反射塔
電波反射塔

鬼が面山の痩せた長い稜線には幾つものピークがあり、
浅草岳へはこれらを総て越えていかねばならない。
高々50~100mの登り降りだが結構疲れを感じた。

ピーカンのはずだったが、期待は大外れ。
青空が出たかと思うとすぐ霧が展望を奪ってしまう。

霧の稜線
霧の稜線

振り返る彼方に燧ヶ岳の双耳の山影が望まれた。

燧ヶ岳遠望
燧ヶ岳遠望

鬼が面山の頂上で再び上空の雲が切れ青空が顔を見せた。
只見沢を隔てて浅草岳が遠くに見える。
まだまだ山頂は遥かだ。

鬼が面山山頂
鬼が面山山頂

圧倒的に切れ落ちた鬼が面山東面。
岩は脆そうで無雪期は登攀の対象にはならないだろう。

鬼が面山東面
鬼が面山東面

浅草岳へは木道が敷設された穏やかな尾根を辿る。

山上の楽園
山上の楽園

晴れていれば遮るもののない頂上だが、
今は雲に覆われ全く展望は得られなかった。
次はヒメサユリの頃に来ようと思った。

浅草岳頂上
浅草岳頂上

日  程:2021年9月7日(火)曇り時々晴
メンバー:まるめの
タ  イ ム:
六十里越トンネル登山口6:50--鬼が面山9:00~9:20
--北岳9:40~9:50--前岳10:45~10:55
--浅草岳11:00~11:20--鬼が面山13:00~13:15
--六十里越トンネル登山口15:10

by まるめの

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